「緊急事態宣言」期間中のご自宅での過ごし方について
有生会のお知らせ
ご質問の多い事項について記載いたしますが、ご不安なことがあればご連絡ください。
Q根の治療中だが、次回来院時まで期間があいても大丈夫か。
<痛みがある場合>
根の中の細菌が増え、炎症を起こしている可能性がありますので、できるだけ早く根の消毒と詰めている薬剤の交換が必要になります。ご連絡ください。
<痛みのない場合>
歯に詰めているものが外れていないか確認してください。
外れて歯に穴があいているようであれば、口腔内の細菌が根に入る恐れがありますので来院またはご相談のお電話をお勧めします。
しかし、外れていなくても、根の中に詰めてある薬剤は通常、数日~数週間で効き目がなくなってしまうため、効果が切れたまま放置すると、再び根の中の細菌が活発になり、炎症をおこす可能性があります。
<咬んでも大丈夫か>
仮歯が入っていたり、硬い材料で歯に詰め物がしてあった場合など歯科医師から問題ないと指示があった場合は大丈夫ですが、根の治療中の歯は薄くなっており、大変割れやすいので注意してください。
Q仮歯の状態だが、次回来院時まではどう過ごせば良いか。
<歯科治療中にいれる仮の歯とは>
仮歯には以下の目的があります。
- 治療で削った歯の神経に刺激が加わらないように保護する
- 歯を削ったり抜いたりしてできたスペースに隣接する歯が動いて寄ってきてしまわないよう移動を防止する
- 治療中の歯の歯肉の位置を変えないようにする
- 食事をしやすくする
- 審美性を保つ(特に前歯)
- 実際にできる最終的な被せ物の形を確認する(被せる歯を作る前に患者様個人に合った形の仮歯を作り、その形態でよいのか不具合はないかを確認する)
<仮歯のときに気をつけること>
仮歯は壊れやすいプラスチックでできており、仮付け用の接着剤でつけているので外れやすいです。
- 硬いものを噛まないようにする
- ガムやキャラメルなどの粘着性のあるものを食べない
- デンタルフロスは無理して通さない。(フロスをする場合は、入れた方向に引き抜くと外れる可能性があるため、横に引き抜くこと)
- 仮歯を意識しすぎない(あまり仮歯を意識しすぎると顎の調子が悪くなったり噛み合わせが悪くなることがある)
<仮歯が欠けたり取れてしまったら>
できるだけご連絡ください。ご来院いただければ、状態に応じて再作製や再装着いたします。その際、欠けた部分が手元にある場合は持参してください。
通院が困難な場合は、その歯の状況によって判断が異なりますので、ご相談のお電話をください。
Q 3DSの薬剤を購入できない場合はどうしたらよいか。
3DSとは個人のお口にあったトレーを利用し、口腔内を除菌する治療です。
通常、医院で選んでお渡しする薬剤で除菌をしていただいておりますが、ドラッグストアなどで購入できる歯磨剤やマウスウォッシュなどの薬剤もトレー内に入れてお使いいただけます。
Q 定期検診や歯周治療(クリーニング)はどうしたらよいか。
どこか不調やお悩みがあったり、以前から歯周病が進行していると歯科医師から言われている方は拝見いたします。
それ以外で、緊急性がない定期検診であれば、外出自粛期間中の1カ月程度であれば、期間が空いてしまっても心配ありません。
Q 通院できない間に気をつけることはあるか。
外出自粛期間中は在宅勤務や休日も自宅で過ごす時間が長く、食生活が乱れがちです。
むし歯や歯周病などの歯科疾患の多くは生活習慣病です。
なるべく規則正しい生活を送っていただきたいと思います。
<特にむし歯に関しては間食の量より回数にお気をつけください>
もともと口腔内は中性ですが、ご飯やおやつを食べた後は虫歯ができやすい酸性になります。酸性の環境下では、歯が溶けてしまいますが、唾液がこれを中和して再び中性に戻す働きをしてくれます。さらに酸性で溶けだした歯の部分には、唾液中のカルシウムが沈着して再石灰化し、もとの歯へ修復してくれます。
しかし、食事や間食の回数が多いと酸性にさらされる時間が長くなり、唾液の働きで口腔内を中和する時間を得られないため、十分な再石灰化が行われず、常に虫歯になりやすい状況におちいってしまいます。
そうならないためにも食事・間食の間隔は最低でも1時間半は開けるようにしましょう。そうすると脱灰・再石灰化のバランスが取れます。
※睡眠中は唾液の量が減るので再石灰化が十分に行われません。寝る前の食事が虫歯の原因と言われるのもこのためですので、歯を磨くのを忘れずにしましょう。
<歯周病の方はご心配であればお電話ください>
歯周病は歯を支えている歯茎や骨に炎症が起きる病気です。
歯周病には、炎症が強くなり痛みのある急性期と、比較的症状の落ち着ている慢性期を繰り返す特徴があります。
また、糖尿病などの基礎疾患をお持ちの方や妊娠中や喫煙者の方では、歯肉に炎症が起きやすい可能性があります。
当院に通院中の方で、この期間中はいらっしゃれない場合、ご不安であればお電話ください。
診療記録をもとに担当の歯科衛生士と相談し、最適なご自宅でのケアの方法などアドバイスできればさせていただきます。